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時間無制限勤務社畜が即定時退社マンに変わった理由

目安時間 8分
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ご覧いただきありがとうございます。
 
今回は時間無制限勤務社畜が即定時退社マンに
変わった理由についてです。
 

基本的なマインドは今も変わらないのですが、
私は残業することにほぼ抵抗がありません。
終電で帰る日が続いても気にしません。
 
それは、私が新卒で入社した会社が不夜城みたいに
夜遅くまで、というより、日付が超えても朝まで仕事するような
従業員が多数いる会社だったからです。
 
いわゆるブラック企業ではありません。
イメージはホワイト企業です。知る人は知っている企業です。
 
上司・先輩も大体終電近くまで仕事をして、
何なら軽く一杯飲んでから終電で家に帰る日々を過ごしました。
月の残業時間も80時間越え、労働基準法違反すれすれの
勤務時間が毎月のように続くような働き方をしていました。
 
でも、とても仕事が楽しかったです。
生まれ変わったらもう一度入社すると思いますし、
あの会社以上に楽しく仕事ができた会社もありません。
 
そういう環境で働いていた、いわば社畜が、今では
定時になった瞬間に会社を出て家に帰ります。
土日出社もしません。平日も早朝出社などしません。
ではなぜ変わったのか。
 
奥さんの壮絶な出産を目の当たりにしたから
 
です。
 
我が家には一人子供がいます。
かわいくてかわいくて仕方がない子供がいます。
妊娠がわかったのは、コロナ禍真っただ中。
奥さんと相談して出産準備をして、備品を買っていき、
子育て勉強会にオンラインで参加したりしていました。
 
いよいよ出産前日。
入院する妻に連れ添って、産婦人科へ。
コロナ禍のため、産婦人科の中には入れず入り口で見送り。
 
この時点では出産の立ち合いはしない予定でした。
血を見たくないわけではなく、出産時は余裕だろうし、
奥さんにとっても一番見られたくない場面だろうと思ってのことです。
私一人ではなく、奥さんと予め話をして決めていたことでした。
 
ところが、私は妻の出産に立ち会うことになりました。
 
理由は簡単。
入院した際に出産時のアンケートを取られたのですが、
 
えっ?旦那さん立ち会わないんですか?本当にいいんですか?
 
をすごくしつこく言われたそうで、音を上げた奥さんが観念して
出産立ち合いすることとなりました。
 
話は変わってしまいましたが、一生に一度しかないことだからいいかと
思って、受け入れました。
 
そうして迎えた出産当日。
産婦人科から今日生まれるから来てください連絡があり向かいました。
 
受付を済ませて部屋の中に入ると、
そこには昨日と全然状況の違う奥さんがいました。
出産が近づき、しんどくなってきている様子を見て段々心配になりました。
気を曲がらわせようと話しても、もう奥さんに余裕はゼロ。
余計なことは言わずに奥さんのサポートに徹しました。
 
時間が絶ち、子宮口が全開になるといよいよ出産段階に。
テレビで見ていたひーひーふー、はい頑張ってー♪のイメージとは全く異なる、
人の生命にかかわるような、壮絶な場面が展開されました。
 
院長先生含めて7,8名の先生が奥さんを取り囲み、
超音波検査機で子供の状況を確認、奥さんにいきみかたを伝えながら
全員で出産をサポート。
私はというと、奥さんが出産しやすいような体制をとれるように、
腰に手を入れて、りきみやすいように肛門を拳で全力で押し付けるなどしていました。
 
そして、クライマックス。
どこからか院長先生が脚立を持ってきて奥さんのおなかの横へ運び登りました。
上から様子を見るのかと思いきや、
 
まるでところてんを押し出すように、お腹を真上から手で押しました
 
真横で見ていましたが、これには驚きを隠せず、
えっ!何してるの!と思ってしばらく見ていましたが、
まもなく子供を出産。ほんの少し沈黙がありましたが、すぐに
おぎゃー!おぎゃー!と子供の泣き声が聞こえて、一同安堵。
 
奥さんと顔を見合わせて、しばらく話をし、事前に聞いていた
子供の想定体重を上回る重さに驚き、それは出産大変だわと納得していました。
処置を終えた子供が抱っこされて戻って、私も初めて抱っこしました。
 
生まれた直後の子供は、正直自分の子供であると実感するまでに
時間がかかります。自分の体から生まれたからではないからです。
他人の子供を抱っこしている感覚とそう変わらない、というのが率直な感想です。
でも、今まさに抱っこしているのは私と奥さんの子供です。
ちっちゃい手で私の指を握り、全然見ていない中でときどき見せる笑顔。
それはそれはもう、愛おしいの感情以外ありません。
 
超音波検査ではわからなかった、子供の顔の全形が明らかになりました。
似てる似てないはわかりませんが、本能でこの子は私の子供だなと感じました。
と、感傷に浸っていると、別途に横になっている妻が、
 
パチン 痛いっ! パチン 痛いっ! あーっ!いたーーーい!!!
 
と叫び始めました。
何事かと思ったら、出産時の傷口を縫い始めたのですが、
これが痛いと。しかも麻酔なしでの処置。
 
しばらくずーっと痛いっ!と言っており、出産のときよりも痛そうな顔をしていました。
処置が終わり、奥さんも落ち着き始め、子供の保育器に乗せて終了。
あたりを見ると、きれいにしてくれたとはいえ、まだ残っている出血の後。
これはあとから教えてもらったことなのですが、やはり出血が多かったようで、
輸血するかしないかと判断をする寸前までいっていたとのとのこと。
 
子供が生まれたという喜びと同時に、初産とはいえ、
出産とはこれほどまでに大変なものとかと考えていました。
難産だったという方もいれば、するっと生まれていたくなかったという方もいるでしょう。
奥さんの場合は難産側といえるでしょう。
壮絶な出産に立ち会えば、さすがに価値観が変わります。
 
それからです。
翌日から会社に出社して仕事を再開させましたが、
意識的に早く帰らないと、と考えるようになりました。
勤務実績を見たら明白。少しずつ帰る時間が早くなりました。
 
壮絶な出産をした妻です。体調がすぐには戻りません。
事実、出産してから数か月は全く体調が戻りませんでした。
動くので必死、子育てで必死、何をするにも必死。
交通事故にあった後と同じようなものです。
それでも子育てをしないといけない、子供の面倒を見ないといけない。
 
 
そりゃ早く帰ります。残業なんてしていられません。
 
 
全く残業しない、ということは難しいですが、
少しでも早く帰ろうと考えるようになりました。
マインドチェンジとも言えるくらいの変化でした。
 
残業することに抵抗がないことは変わりませんが、
残業している自分に違和感を持つようになりました。
 
一刻も早く帰って、奥さんと子供のもとに戻る。
 
これ以上残業しない理由はありません。
この一言を胸に、毎日仕事をして一刻も早く帰るように、
残業しないように仕事をしています。
 
最後までご覧いただきありがとうございます。
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